2018年06月01日

2018年06月01日

日焼どめは正しく使わないと逆効果?飲む日焼け止めも併用して美肌を維持しよう!【薬剤師コラム】

みなさんは日焼け対策バッチリですか?
しっかり日焼け対策したつもりでも、それだけでは十分ではないかもしれません!
あるいは「まだ夏じゃないから」「曇っているから」などと油断して日焼け対策を怠ってしまったら、うっかり日焼けして後悔する羽目になるかもしれません。
日焼けはシミやしわの原因となり、最悪の場合皮膚ガンの原因にもなることもあります。
そのため、しっかりと日焼け対策をして皮膚を紫外線から守る必要があります。
今回は、そんな皮膚の大敵である日焼け対策やそれを予防・治療することができるおススメの医薬品やサプリメントについて紹介していきます。
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そもそも日焼けとは?




日焼けとは、皮膚が日光に含まれている紫外線を浴びることが原因で起こります。
日焼けには、大きく分けて2つのパターンがあります。
「サンタン」と「サンバーン」に分けられ、肌に与える影響が全く異なります。
サンタンは、皮膚が黒ずむ原因となるメラニン色素が沈着して、小麦色の肌といわれるような褐色に色づいた状態になる日焼けのことです。
赤みや痛みはなく、日差しを浴びてから皮膚の内側でメラニンが生成されるため、皮膚が小麦色になるまでに時間差があるのが特徴です。
だいたい日差しを浴びた24~72時間にサンタンはあらわれます。
サンバーンは、急に強い日差しを浴びたことによって、皮膚が火傷したように赤くヒリヒリと痛む日焼けのことです。
皮膚表面が炎症を起こしてしまい、発熱や水疱、強い痛みがあわられます。
急性症状なので、日差しを浴びてから2~6時間程度で皮膚が赤くなりはじめ、6~48時間程度で痛みがあらわれます。
日焼けを起こす紫外線の量は、季節や時間帯、地域や天気によって異なります。
それでは、どのようなときに日焼けをしやすいか説明していきます。

紫外線に注意する季節や時間帯は?



世界保健機関(WHO)では、紫外線対策の指標としてUV(Ultraviolet:紫外線)インデックスを実施することを推奨しています。
日本でも、気象庁によってUVインデックスが発表されています。
日本のUVインデックスによれば、5月頃にはすでに紫外線対策を始めることが推奨されています。
冬よりも夏頃の方が紫外線が強いのはなんとなくわかるかもしれませんが、実は5月頃から紫外線の照射は急激に上昇していき、7~8月にピークを迎えます。
この時期は、日中はできるだけ日陰を利用するか外出を控え、外出するときは長袖シャツ、日焼け止め、帽子を利用する様にしましょう。
注意するべき時間帯は、午前10時~午後3時の間が紫外線の量が最も多いです。

紫外線の量が多い地域や天気は?



紫外線の量は地域によっても大きく違いがあります。
一般的に、太陽高度が高くなればなるほど紫外線の量は増えるので、緯度のより紫外線の強さは変化します。
日本は縦に長く、北は北海道、南は沖縄で緯度が大きく違います。
UVインデックスによると、沖縄県の那覇では12月以外のすべての月で紫外線の強い日が見られます。
逆に、北海道の札幌では11月~2月は紫外線が非常に弱い日があり、安心して外出することができるレベルの紫外線量になります。
天気によっても紫外線の量は前後します。
快晴の日を基準とした場合、太陽が見えなくなるほどの曇りの場合でも快晴時の約6割程度は紫外線量があります。
雨が降っていれば、快晴時の約3割程度まで紫外線の量が減少するといわれています。
しかし、全天に雲が覆っていても薄曇りである場合は、快晴時の約8~9割も紫外線が降り注ぐことがわかっているため注意が必要です。
そのため、基本的にはどのような天気、地域、、時間帯、季節であろうと日焼け止め対策をするのがおススメです。
それでは、これから日焼け対策におススメの日焼け止めの種類や選び方について紹介していきます。

日焼け止めにはどんな種類があるの?



日焼け止めに含まれる主要成分には、紫外線吸収剤と散乱剤があります。
これらの成分が単独あるいは組み合わせて製造されています。
紫外線吸収剤は、皮膚の表面で紫外線を吸収して肌の内部に紫外線が侵入するのを防ぐことができます。
紫外線を防ぐ力が強く、無色透明なので塗った肌が白くなることがなく、使い心地が良いのが特徴です。
しかし、紫外線に対する防御力が高い反面、紫外線吸収剤はケミカルな成分を配合しておりデメリットもあります。
肌に負担がかかり、ヒトによっては刺激を感じてかゆみや赤みが生じてしまうことがあります。
そのような方は、紫外線吸収剤を含んでいる日焼け止めや、ノンケミカル、吸収剤未使用と表示がされている日焼け止めの使用がおススメです。
紫外線散乱剤は酸化チタンや酸化亜鉛が主に含まれており、紫外線を跳ね返すことで紫外線が肌に当たるのを防ぐことができます。
紫外線吸収剤と比べて肌への負担が少なく、効果が長時間持続するというメリットがあります。
デメリットは、肌が白っぽくなったりベタベタするなど使用感の悪さがあります。
日焼けをしっかり防止したい場合は紫外線吸収剤配合のものを、肌への負担を軽くしたい場合は紫外線散乱剤配合のものを使用するようにしましょう。

日焼け止めの性能表示の確認方法は?



日焼け止めの性能はSPFという数値であらわされています。
これはSun Protection Factorの略称で、日焼けで肌が赤くなり始める時間を日焼け止めを使用することでどのぐらい延ばすことができるかを意味します。
通常、夏の海岸で20分間日光に当たっていると、翌日に赤みが出ます。
SPF30の日焼け止めを使用した場合、この赤みが出てくる時間が20(分)×30(SPF)=600(分)=10時間に延長されます。
SPFは数字が50以上になると、その性能にあまり差がなくなるので、最近はSPF50以上の場合、製品表示ではSPF50+とあらわすようになりました。
最近の日焼け止めには、PAという表示もされています。
このPAという表示は、Protection Grade of UVAの略称です。
UVAとは紫外線の一種で、日光に含まれている紫外線の大部分を占めています。
皮膚への刺激はそれほど強くありませんが、皮膚の深くに入り込むという特徴や日光を浴びると大量にUVAを浴びてしまうため、無視するわけにはいきません。
PAとは、UVAを浴びることによって肌が黒くなるのをどのくらい防げるかの指標となっています。
表示はPA+から+++であらわされ、PA+:UVA防止効果がある、PA++:UVA防止効果がかなりある、PA+++:UVA防止効果が非常にある、という意味があります。
日焼け止めは、レジャーで海や山へ出かけるときは効果が強力なものが必要ですが、日常生活で使用する分にはそれほど強いものは必要ではありません。
用途による性能表示の目安は、日常生活ではSPF5/PA+、軽い野外活動やドライブなどではSPF10/PA++、炎天下のスポーツや海水浴などではSPF20/PA+++、熱帯地方での野外活動ではSPF30以上/PA+++を使用するのが推奨されています。

日焼け止めの正しい使用方法は?



日焼け止めの適切な選び方を紹介しましたが、SPFやPAの数値を過信しすぎるのもよくありません。
通常、日焼け止めの製品表示のSPFやPAは1cm2あたりの皮膚に2mgまたは液体の場合2µlを塗って調べられます。
正しく日焼け止めを使用しなければ、当然ながら適切な効果を得ることができません。
しかし、実際に日焼け止めを使用している方を調査した結果では、多くの方が必要量の2/3程度しか使用していません。
そうすると日焼け止めの効果は約半分くらいしか得ることができません。
また、水泳や汗で日焼け止めが洗い流されたり、タオルや服で顔から日焼け止めが拭き取られてしまうことで思わぬ日焼けをしてしまうことがあります。
正しい使い方の目安としては、顔の場合だとパール2個分くらいの日焼け止めを出して全体に塗り広げます。
また、3時間に1回程度日焼け止めを塗りなおすのがおススメです。
最近の日焼け止めは洗い流されにくい商品も開発されているため、自宅に帰って日焼けの心配がなくなったら、専用のクレンジングなどで洗い落とすようにしましょう。
もし、これでも日焼けしてしまう方や、日焼け止めクリームの使用だけでは不安な方のために、日焼け予防や日焼けした後のアフターケアにおススメの医薬品やサプリメントを紹介しています。

トラネキサム酸(トランシーノ)



最近「飲む日焼け止め」として注目を集めているトラネキサム酸
有効成分のトラネキサム酸は、人工的に作られたアミノ酸の一種で、日本ではトランサミン、トランシーノという商品名で販売されています。
トラネキサム酸を服用することで、日焼けによって生成されるメラニン色素を減らすことができ、黒ずんだシミをなくし、白く美しい肌を手に入れることができます。
トラネキサム酸は日焼け予防のためだけでなく、美容皮膚科クリニックでは、女性の悩みであるシミや肝斑の治療にも使用されており、美白の成分として化粧品などにも使用されています。
その優れた効果から、多くの製薬メーカーによって製造されており、ジェネリック医薬品もたくさん販売されています。
個人輸入代行サイトを利用すれば、安価に大量のトラネキサム酸を購入することができるため多くのユーザーに愛用されています。

パラアミノ安息香酸(パバ:PABA)



パラアミノ安息香酸も飲む日焼け止めとして有名なサプリメントです。
有名なサプリメントメーカーのソース・ナチュラルズ社で製造・販売されており、紫外線をカットして日焼けを防止する効果があるとされ、多くの方に利用されています。
もともとパラアミノ安息香酸はビタミンBxと呼ばれており、ヒトにとって必須な栄養素だと思われていました。
後々の研究により、人体にとって必須の栄養素ではないとわかりましたが、それでも体内で大切な働きをすることには違いありません。
そのため、パラアミノ安息香酸は安全性が高く、なおかつ効果的なサプリメントとして注目を集めています。

ハイドロキノン/トレチノイン



日焼けによってメラニンが沈着したことでシミやしわ、黒ずんでしまった場合のアフターケアにおススメの塗り薬です。
有効成分のハイドロキノンは、皮膚の漂白剤といわれるほど強力な美白効果を得ることができます。
シミや黒ずみの原因であるメラニン色素の生成を阻止し、白く美しい肌を手に入れることができます。
もう一つの有効成分トレチノインは、ビタミンAの誘導体の一種で、肌に使用することで皮膚の生まれ変わり(ターンオーバー)を強力に誘導し、新しい美しい肌に生まれ変わらせます。
この2つの成分を含有する商品は複数の製薬メーカーで製造・販売されていて、単体のものや組み合わせているものがあります。
主な商品として、ハイドロキノン単体のものだとハイドロキノンクリーム、トレチノイン単体のものだとトレチノインジェルがあります。
2つの成分が組み合わさっている商品だと、ユークロマプラスなどが販売されています。

まとめ



いかがでしたか?
日焼けはお肌の大敵ですが、注意すればいろいろな方法で予防することができるのがわかっていただけたでしょうか?
もしそれでも日焼けをしてしまったら、適切なアフターケアをすることでダメージを最小限にし、その後の処置次第では前よりもきれいな肌を手に入れることもできます。
今年の夏は、適切な日焼け方法を実践し、必要であればアフターケアも用いてきれいな白い肌で乗り越えましょう。

原稿作成:薬剤師 白鳥勇磨